針穴日記

見たり聞いたり思ったりしたことなどをちらほらと。

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女殺油地獄

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なんだかよくわからない本を古本屋でみつけた。
近松門左衛門の『女殺油地獄』と、葛飾北斎の浮世絵『玉かづら』をドッキングさせたもの。
2ページごとに北斎の春画が見開きで差し挟まれている。
これはおそらく春画のほうが主で、タイトルのインパクトから近松の作品をあてているんだろう。
もともと『女殺油地獄』にはそこまで色気のある場面もないし、物語と春画は何の関係もない。

文章はちょっと言葉をわかりやすく変えてある(現代語訳というほどではない)。
困るのは、ところどころにカットされた場面があることだ。

たとえば野崎詣りの途中で与兵衛がお吉に説教されるところがなく、とつぜん喧嘩の場面になるし、後半で与兵衛がお吉に借金を頼むくだりも大幅に割愛されていて、いきなり殺しの場になる。これでは与兵衛のどうしようもない道楽者ぶりが出ないし、お吉のキャラも立ってないので、物語のうまみが台無しだ。与兵衛の言葉を借りれば「見かけばかりで甘味のない 飴細工の鳥ぢゃ」というところ。

見せ場の油まみれもなく、お吉殺害のあとは唐突に与兵衛が捕まる場に転じる。
この本で初めて物語を知った人は消化不良になるだろう。

わりと薄い本なので、ページが足りないせいで仕方なく内容をカットしたのかと思いきや、そうではないことは、本の後半部分で『江戸艶話』と題した艶笑小話に30ページ以上も割いているのを見てもわかる。
この小話集も内容は無関係。出典が書かれていないのも不親切。 
  1. 2010/12/29(水) 14:55:12|
  2. 読書
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