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針穴日記

見たり聞いたり思ったりしたことなどをちらほらと。

海のエジプト展

海のエジプト展
パシフィコ横浜で27日から開催する『海のエジプト展』へ。
朝日新聞の「アスパラクラブ」の抽選に当たったので
開催日の前日に観ることができた。
この展示は一般当日券が2300円もする。
エジプト展はいつでも人気があるから多少高くても客が入るのか。
個人的には1800円を超えると躊躇する。とはいえタダで観れたわけだけど。

砂から掘り出した発掘品と違って、海底からの引き揚げなので、
海水によって侵食された部分が生々しい。
驚くほどきれいなものもあれば、つるつるののっぺらぼうのようになった塊もあり、
状態はまちまち。
6メートルを越える石碑や、高さ5メートル前後のプトレマイオス朝のファラオと王妃、
ハピ神をかたどった巨像など見ごたえのあるスケールのものも多かったし、
日常品、貨幣、装身具などといった小物もたくさんある。
これらが海中から引き揚げられた事実にロマンを感じることができる人にとっては、
磨耗したり形が崩れてしまった遺物にかえって興味をかきたてられると思う。

大きな展示品の多くはケースに入れずにむき出しなのだが、スフィンクス像などは
子供がつい触ったり座ったりしてしまうのではないかと要らぬ心配をする。

展示はなかなかおもしろかったのだが、いかんせん人が多すぎた。
以前にも朝日新聞主催の別の内覧会に行ったが、とにかく人でごった返していて、
落ち着いて観れる状態とはほど遠い。
朝日は招待者の数を大幅に減らすべきだ。

今回も牛歩どころか完全に人の流れが停止してしまう箇所がいくつかあり、
相当疲れた。
なぜか黄金の遺物のある場所で、みんなが留まる法則がある。
(この法則はどの時代の展覧会にもあてはまる)
小さな展示物のケースをもう少し高く設置すれば、人のうしろからも見れるのだが、
目の前に行かないと見れない高さなのも困る。
まあこれは子供も観に来るのを想定してるんだろう。

没薬や乳香、当時の香水などを再現した香りを嗅がせるブースがあり、
これはちょっとおもしろい趣向だった。
しかし大勢が中腰になってアクリル容器に鼻を近づけて
まじめな顔で匂いを嗅いでる姿は、なかなかふしぎな光景だ。


最後にバーチャルシアターなる15分程度の映像を見せるブースがある。
海中に横たわる遺物のようすをCGで再現した映像を、係員がマイクを使って説明。
客の中から手伝ってくれる人を選んで前に出てもらい、
ゲーム機のようなコントローラーを渡して映像をグリグリと動かしながら解説するなど
まったく意味のないサービスもあり、なんだか中途半端なアトラクションのようである。

ただ、この映像の後半、当時のアレクサンドリアを再現したパノラマはよかった。
整然と碁盤の目のように立ち並ぶ町並み、広場があり競技場があり、
港には船が停泊し、大灯台には灯がともり煙がたなびいている。
これで建物の中までカメラが入っていったりしたらもっとよかったんだけどなあ。


この手の展覧会ではおなじみの海洋堂のフィギュアが今回も登場。
全11種類の手のこんだものだけれど、残念なことにカプセルトイだ。
会場限定販売はしかたないとしても、コンプリートに関心がない身としては、
多少高くなってもいいからバラで売っていてほしいと思う。
スフィンクスの形の香炉が欲しかったのでやってみると、幸いなことに2回目で出る。
助かった。
                      海のエジプト展フィギュア


横浜市では開港150周年記念のイベントの最中。
その一環としてフランスのスペクタクルアート劇団「ラ・マシン」による巨大クモのオブジェが置いてある。
動いてるところを下から見たら楽しそうなのだが、いつ動くか知らなかったし、
2400円という入場料も痛いので、歩道橋の上から姿だけを見て、気がすんだことにした。
開国博ラ・マシン
  1. 2009/06/26(金) 21:34:02|
  2. 展覧会/博物館
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