針穴日記

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メディア

メディア

 昨年シアターコクーンで上演された、蜷川幸雄演出、大竹しのぶ主演の『メディア』のDVDが発売されていたので見てみました。
 これはエウリピデスのギリシア悲劇で、金羊毛皮を求めるイアソンの冒険を描いたアルゴナウティカの後日譚です。

 故郷も地位も家族も捨て、殺人まで犯し、命をかけて救った夫イアソンに裏切られ、あげくに国を追放される憂き目にあう王女メディアの、怒りや憎しみ、恐れや愛情や嫉妬といった極端な感情がめまぐるしく入れ替わるところがこの劇の見どころだと思うのですが、その点、大竹しのぶはすばらしい。鬼気迫る演技です。
 錯乱のメディア、魔女としてのメディア、ひとりの女としてのメディア、そして母親としてのメディアを、ひとつの身体で見事に演じわけて見せてくれます。

 普通は緩急をつけた演技をしそうなものなのに、大竹しのぶは最初から最後までアクセル全開で演じきります。喉だいじょうぶなんですかと要らぬ心配をしてしまうほど、大声で叫ぶ、呪う、罵る。

 かと思えば、黙ってる場面では、叫んでいる以上に感情が渦巻いているし、じゅうぶんな溜めを作ったあとの「こどもたちを殺すの」と言う場面など、鳥肌が立つほど怖ろしく哀しい


 この劇は全体にずいぶんと早口です。メディアの長い台詞もさることながら、イアソンとの対話部分などは、だから非常に迫力があるのですが、ときおり早口すぎて台詞がわかりにくいときもありました。
 コロスの声も今ひとつ揃わないというか、合唱部分では聞き取りにくいのがもったいない(コロスは全体で動いて感情を表現します。動きとポーズ、それに服の色がとてもよかった)。

 舞台の設計はとてもきれいです。前方が蓮の花の咲いた池のようなセットになっていて、その中で水を跳ねとばしながら役者が感情を表現したのは面白いアイディアだと思いました。しかし客席まで水が跳ねたでしょうね、あれは(^^;

 DVDの映像特典で、蜷川幸雄、大竹しのぶ&生瀬勝久のインタビューと、リハーサル風景など見れますが、どれもごく短く、少々物足りない気も。
最近のDVDには豪華な「特典」が付くのがあたりまえになってるので、見るほうは贅沢になっちゃってるんですよね。いかんいかん。
  1. 2006/07/05(水) 13:49:00|
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