針穴日記

見たり聞いたり思ったりしたことなどをちらほらと。

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古代ローマ帝国の遺産

rome02.jpg
国立西洋美術館で『古代ローマ帝国の遺産 栄光のローマと悲劇の街ポンペイ』を見る。

3年くらい前にも『ポンペイの輝き』という巡回展があったけれど、それに比べると全体の構成がちょっと散漫な印象がある。(そういえばメナンドロスの家の「アポロ像」はそのときにも来ていたっけ)

とはいえ、壁画や彫像など、ずいぶんみごたえのあるものが多く、かなり楽しめた。

数年前に東大の調査団が発掘した『豹を抱くデュオニュソス』像や『ペプロスを着た女性』像は興味深かったし、座った状態で2メートルを超えるアウグストゥスの座像なんかはド迫力。

さらに「黄金の腕輪の家」と呼ばれる邸宅からの2~3メートルある壁に描かれたフレスコ画は、当時の邸の雰囲気がよく伝わるものだったし、アーチ型の噴水の周囲を飾る貝殻やモザイクも生々しいイメージだった。これらは展示のための運搬がなかなか大変そうだ。

おまけとして青銅の『アレッツォのミネルウァ』が特別出展されている。これは以前修復した部分がまちがっていたことがわかったので、最近修復しなおしたものだそうだ。

最後にポンペイをCGで再現した映像を見せるコーナーがある。
この手のものは最近は3Dメガネの出番が多いが、今回はふつうのCG映像。
立体視などせずとも、復元CGがうまくできていたら充分たのしめることを証明してくれた。
ただ、この映像が15分くらいある。どのくらいの長さなのかを知らずに見ていたので、途中で立っているのがしんどくなった。なにしろ椅子が12人分しかないのだ。これはなんとかしてほしい。

来年3月から横浜で『ポンペイ展』がはじまるので、そちらも期待したい。
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  1. 2009/09/24(木) 23:22:13|
  2. 展覧会/博物館
  3. | コメント:2

聖地チベット

              tibet1.jpg
上野の森美術館で『聖地チベット ポタラ宮と天空の至宝』を見る。
日本ではなかなか紹介されることの少ないチベット密教の彫像やタンカ(布に描かれた宗教画)が中心の展覧会。

平日の昼だったので、それほど混雑はしていなかった。
展示物123点のうち、36点が日本でいう「国宝」にあたる貴重なものだそうだ。
160センチある『弥勒菩薩立像』などは、ふだんはポタラ宮の鋳造仏像殿に衣をまとった状態で安置されているので、今回のような展覧会でなければ全身を見ることはできないとのこと。
彫像はおだやかな顔のものから忿怒の形相もすさまじいものまで、いろいろと楽しめた。

上のチラシに写っている『十一面千手千眼観音菩薩立像』、これはほんとうに千本の手がある。なんだかものすごいインパクトだった。近くにいた老夫妻が一所懸命に手を数えていたのがほほえましかった。
脚がたくさんあるムカデは漢字で百足と書くけれども、実際に100本あるわけではない。それと同じように千手観音も「たくさん=1,000」なのかと思っていた。どうやら意味があるらしく、ふつうの千手観音は十一面四十二臂、合掌した2本を除いた40本の手で25有界の煩悩を救う(40x25=1.000)ということらしい。

それと、この『カーラチャクラ父母仏立像』がかっこよかった。
      tibet0.jpg
この顔の接近度がものすごい。どこから見てもおもしろい。おもしろいなどと言うと叱られるのかもしれないが、興味が尽きないのは確か。この像もお寺では衣をまとった姿で祀られているんだとか。

全体に非常に刺激的で満足できたけれど、展示物ごとの解説文が貼ってある場所が微妙にバランスが悪い。展示物を眺めていて自然と解説も目に入るようなレイアウトができるように一工夫ほしいところ。

それと、現状のチベットは深刻な問題を抱えているけれど、いつか中国とは関係なく、チベット独自の「チベット展」が開催される日が来るといいなと思った。
  1. 2009/09/24(木) 22:56:34|
  2. 展覧会/博物館
  3. | コメント:2

挿絵画家英朋

先日、谷中の全生庵で見た幽霊画の中に、ひときわ目立つ美人画があった。
                  yuurei.jpg
                『蚊帳の前の幽霊
作者は鰭崎英朋とあり、明治後期から昭和まで、雑誌や新聞の挿絵を描き続けていた人だそうだ。
ネットで調べても詳しいことはわからなかったので、この本を読んでみた。
eihou.jpg 挿絵画家英朋―鰭崎英朋伝 松本品子著

鰭崎英朋は美人画の挿絵では鏑木清方と人気を二分していたそうで、清方の描く女性が、どことなくはかなげなのに対し、英朋の美人は、切れ長な目のせいもあってか、冴えた大人のイメージがある。これは本当に好対照で、どちらの絵が好みかは読者それぞれで違うだろうから、お互いの人気が相乗作用を起こしていたのだろう。

大正時代と思われるある日の英朋自筆の予定表が載っていて、
それによると

大阪毎日 二枚 一時間
娯楽口絵 一  一時間半
挿画    一  一時間
演芸口絵 一  五時間
文芸挿画 二  二時間

とのこと。相当な過密スケジュールだ。
これは清方も同様だったらしく、ピーク時には睡眠時間が2,3時間という生活をしていたらしい。今ならさしずめ連載を何本も抱えた漫画家といったところか。

大衆娯楽の中でも、挿絵、特に新聞小説の挿絵は、小説が本にまとまるときには使われないので、それこそ一日きりの命。

清方はその後日本画に転向し、画壇で名を残したが、英朋は生涯挿絵を描き続けた。そのためか、スタートは同じでも、現在の知名度はずいぶん差がある。

本文はわりあい短いものだけれど、英朋の師である右田年英のことから、弟子の神保朋世の活躍まで世代を追って書いてあり、わかりやすい内容だった。
  1. 2009/09/22(火) 13:21:04|
  2. 読書
  3. | コメント:2

REC /ザ・クアランティン

レック/ザ・クアランティン [DVD]レック/ザ・クアランティン [DVD]
(2009/07/03)
出演: ジェニファー・カーペンター, スティーヴ・ハリス
監督: ジョン・エリック・ドゥードル


スペイン語がなんとなくうるさく感じるのと、導入部が長くてちょっと冒頭が退屈なのを除けば、めちゃくちゃ楽しめたスペイン製ホラー映画『REC』。
あれをハリウッドでリメイクしたやつがあったはずだけどどうなったんだ?と思って検索してみたら、日本では劇場公開はなかったようで、7月からDVDのレンタルが始まっていた。
というわけで早速借りてみた。(原題 : Quarantine)

多少は筋を変えてあるのかと思ったら、びっくりするくらいそのまんまだった。
ただ、オリジナルにはない残虐シーンが数ヶ所増えてはいるし、感染源もわかりやすいものに変更されていた。
それと、オリジナルを見ていて歯がゆく思ってたところに細かく手が入っている。たとえば感染者が出たことによって封鎖されたビルは、より警備がきつくなっているので、窓から逃げようとすると軍が発砲してくる。
オリジナルで一番不自然だったシーン、レポーターが途中でビデオを巻き戻して「映像を見る」という描写もなくしてるのは良かった。

ただし、状況をわかりやすくしたことによって、観ているほうのイライラは減ったけれど、それは同時に臨場感や主人公たちとの一体感が薄まってしまうことにつながる。

なによりリメイクのほうはヒロインがよろしくない。じつは相当な熱演なんだけど、顔については好みの問題だからしかたない。
オリジナルでアンヘラを演じたマニュエラ・ヴェラスコは、ちょっとくらい叫び声がうるさくっても、なんとか助かってほしいと思わせる魅力があった。

あと、カメラマンの顔が何度も画面に映るけれど、この役は顔を出さないところがいいんじゃなかろうか。

とはいえ、もしリメイクを先に見ていたとしたら、それはそれでおおいに楽しめたとは思う。

ところで、スペインで『REC』の続編が作られたそうだ。
日本では10月24日公開予定。
  1. 2009/09/12(土) 12:27:04|
  2. 映画/テレビ
  3. | コメント:3

上村淳之展

uemura95.jpg
吉祥寺美術館で『上村淳之展 唳禽を描く』を見る。
祖母が美人画で有名な上村松園、父は花鳥画の上村松篁と、三代続く日本画の家系。
戦時中に松園が疎開して、最後まで住んでいた場所にアトリエがあり、そこで263種、1600羽もの鳥を飼育しながら制作しているそうで、これはちょっと驚いた。有名な動物園よりもずっと充実しているんじゃないのかな。

展覧会は初期のものから今年制作されたものまで、四季を追うように26点が並び、その他、素描が2点、使用した筆などの道具も展示されている。
同じ花鳥画といっても、父親の上村松篁とは違う空気の絵だった。

会場には国立科学博物館から借り出した鳥の剥製が10体ほど参考展示されていて、こういうのはなかなか粋な趣向だと思う。

この会場では同時に
『浜口陽三生誕百年 カラーメゾチントの成功』という銅版画の展示と、
『萩原英雄のギリシャ神話』と題した木版画の企画展示も開催中。

こちらは予備知識なしで見たけれど、『ギリシャ神話』は土の香りのする豪胆なイメージの版画にドキドキした。

上村淳之展は9月27日まで。他の2つは11月8日まで開催。

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吉祥寺の帰りに「はらドーナッツ」を買う。
おからと豆乳を使ったやさしい味のドーナツ。

甘いこってり系ドーナツが食べたいときは全然物足りないだろうけど、淡白な味がいいなってときには最高。
きな粉とパイナップル味が気に入った。
Image020_convert_20090911210831.jpg
  1. 2009/09/10(木) 22:25:30|
  2. 展覧会/博物館
  3. | コメント:0

メアリー・ブレア展

Image022.jpgM.jpg
東京都現代美術館の『メアリー・ブレア展』を見る。

メアリー・ブレアさんはディズニーのアニメ映画のイメージ作りに大きく貢献した人だそうで、『シンデレラ』、『ふしぎの国のアリス』、『ピーター・パン』などのコンセプトアートなどを手がけていて、ウォルト・ディズニーからの信頼は絶大だった由。
ディズニーランドの『イッツ・ア・スモールワールド』のデザインもこの人。
アニメの仕事をする前には水彩画で身を立てていたので、その頃の絵も展示されてて、それがまたかなりいい。

会場の構成の流れもなかなか丁寧で、自然に彼女の人となりもわかるような展示になっている。
ディズニー時代の絵だけでも充分なのに、その後の絵本や広告イラストの仕事まで見れておなかいっぱい。とても楽しめた。
ただ、晩年の作品は正直とまどうものばかりだったけど。

気がついたら来場者が若いお嬢さんばっかりだった。
  1. 2009/09/04(金) 23:59:22|
  2. 展覧会/博物館
  3. | コメント:3

写楽 幻の肉筆画

syaraku.jpg
江戸東京博物館の『写楽 幻の肉筆画』へ行く。
去年ギリシアで発見されて日本でもニュースになった写楽の肉筆画が目玉。

この展覧会はひじょうに状態のいい歌麿や、北斎の新発見の浮世絵なんかもあって、見どころは多かったけど、あまりにも写楽の肉筆画ばかりを宣伝しすぎの感がある。

件の肉筆画は、扇に描かれた小さなものなのだが、なにか線がたどたどしい。
シロウト考えだけど、本物は別にあって、これは複製なんじゃないの?などと思ってしまった。

それから会場の照明の位置が悪くて、展示ケースにちょっと顔を近づけると、人の影が作品に落ちる場所がいくつかあったのが気になった。
  1. 2009/09/04(金) 23:00:39|
  2. 展覧会/博物館
  3. | コメント:0

トリノ・エジプト展

トリノエジプト上野の東京都美術館で開催中の『トリノ・エジプト展』へ。
イタリアはトリノ博物館から借り出した古代エジプトのコレクション130点ほどの展示。
やはりエジプト展はいつでも人気がある。
毎年のようにエジプトを紹介する催しがあるけど、いつも盛況だ。今日も平日だったのに相当混雑していた。

今回の目玉は門外不出というふれこみの「アメン神とツタンカーメン王の像」と、チラシにも使われている光沢のある「イビの石製人型棺の蓋」か。しかしこの石棺の顔が、どうしても中井貴一に見えてしまうので困った。

生活用品の類は少なかったけど、驚くほど状態のいい「手ぼうき」が印象に残る。今でも普通に使えるくらいに原形を保っている。古代エジプトではかがんでほうきを使ったそうで、そのために25センチほどの短いものなのだが、この手の日用品からいろいろと当時の様子を想像する楽しみはまた格別だ。

珍しいものでは、ネコのミイラを入れる木棺なんてのも。ネコやトキの「ミイラ」は見たことがあったけど、棺は初めてだ。

本家の構成には到底およばないのはしょうがないけど、会場の照明とレイアウトもなかなか凝っていた。
というか、写真で見ただけでもトリノ博物館の彫像ギャラリーの陳列は充実してそうだなあ。
いつか一度は行ってみたい。
  1. 2009/09/03(木) 23:50:13|
  2. 展覧会/博物館
  3. | コメント:0

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